
※イメージ画像です(AIにより生成)
結論から言うと、冬の暖房の電気代を見直すときは、まず「室温の目安」と「使う時間」を公式の情報で押さえ、そのうえで、スマート家電を「無理なく続ける仕組み」として使うのが現実的です。資源エネルギー庁の省エネポータルでは、冬の暖房時の室温は20℃を目安にとされており、外気温6℃の条件で、暖房の設定温度を21℃から20℃にした場合、年間で約1,650円の節約という試算が示されています。環境省は、20℃は「設定温度」ではなく「室温」の目安と明記しています。
この記事では、公式の数値と、スマート家電(スマートリモコン・温湿度計・スマートプラグ)の使い方を整理します。
この記事でわかること
- 室温20℃の目安と、設定温度との違い
- 公式の試算(設定温度・使用時間・フィルター)
- スマート家電でできる工夫
- 注意したい点(寒さ・健康・試算の限界)
室温20℃は「設定温度」ではない
環境省「エアコンの使い方について」には、次のように書かれています。
- 「快適性を損なわない範囲で省エネルギーを目指すために、室温を夏季28℃、冬季20℃とすることを推奨しています(設定温度ではありません)」
- 「エアコン設定温度を1℃緩和した場合の消費電力量は、冷房時約13%、暖房時約10%削減されると見込まれています」(出典は、2005年の調査報告書とされています)
つまり、エアコンの設定温度を20℃にすれば良い、という意味ではありません。部屋の実際の温度(室温)を、温度計で確認しながら調整するのが基本です。ここに、温湿度計が役立ちます。
資源エネルギー庁の試算
資源エネルギー庁「空調」(無理のない省エネ節約)には、エアコンの暖房時の省エネ行動と効果として、次の試算が掲載されています(エアコン2.2kW・使用時間9時間/日の場合)。
| 省エネ行動 | 条件 | 年間の省エネ・節約額(試算) |
|---|---|---|
| 冬の暖房時の室温は20℃を目安に | 外気温6℃の時、設定温度を21℃から20℃にした場合 | 電気53.08kWh、約1,650円 |
| 暖房は必要なときだけつける | 暖房を1日1時間短縮した場合(設定温度20℃) | 電気40.73kWh、約1,260円 |
| フィルターを月に1回か2回清掃 | フィルターが目詰まりしている場合との比較 | 電気31.95kWh、約990円 |
さらに、「毎日、設定温度を1℃下げるだけで、ひと冬で約1,430円節約」(令和2年2月時点、ひと冬169日・1日9時間)という記載もあります。
注意:これらは、公式の試算値であり、お使いのエアコンの容量・住まいの断熱・電気料金によって、結果は変わります。節約額を保証するものではありません。
暖房時の工夫(公式の案内)
同ページの「暖房時の工夫」には、次のものが挙げられています。
- ドア・窓の開閉は少なく
- 厚手のカーテンを使用(床まで届く長いカーテンのほうが効果的)
- 扇風機を併用(暖まった空気を循環させる)。適宜、換気をする
- 室外機のまわりに物を置かない(吹出口にものを置くと、効果が下がる)
スマート家電でできる工夫
ここからは、上記の公式の考え方に、スマート家電を当てはめた使い方の例です(一般的な考え方です)。
1. 温湿度計で、実際の室温を見える化する
- 「設定温度」ではなく、「室温」を基準にするために、温湿度計で、部屋の温度を確認する
- スマート温湿度計は、スマホで、離れた部屋の温度や、時間ごとの変化を確認できる(関連記事「スマート温湿度計とは?」)
- 足元と天井付近の温度差が大きい場合は、サーキュレーターで空気を循環させる、という考え方につながる(資源エネルギー庁も、扇風機の併用を案内)
2. スマートリモコンで、使う時間を整える
- エアコンの運転時間を、タイマー・スケジュールで管理する(関連記事「スマートリモコンでエアコンを設定する手順」)
- 公式の試算では、暖房を1日1時間短縮すると、年間約1,260円の節約という例がある。外出の少し前に、自動で停止する設定にしておけば、切り忘れを減らせる
3. スマートプラグで、暖房器具を管理する
- スマートプラグは、決まった時間に、家電の電源を入れる・切ることができる(SwitchBotプラグミニの公式ページ)
- ただし、暖房器具(ヒーター・こたつなど)は、消費電力が大きいため、スマートプラグの定格(プラグミニは1500W・15A)を超えないか、必ず確認する
- 発熱する機器を、無人のときに自動でオンにする使い方は、火災・やけどのリスクがあるため、使い方を慎重に判断する(後述)
4. 人感センサーと組み合わせる
- 人がいなくなったら、家電をオフにするといった連携が、プラグミニの公式ページで紹介されています(SwitchBot人感センサーとの連携)
- 関連記事「人感センサーの選び方と使い方」で、置き場所の注意を整理しています
注意したい点
寒さ・健康を優先する
- 資源エネルギー庁は、省エネを「ガマンしない」取り組みとして位置づけています。設定温度を下げすぎて、体調を崩さないようにしてください
- 高齢の方・乳幼児・持病のある方がいる家庭では、室温を一律に下げないほうが安全です。浴室や脱衣所の温度差(ヒートショック)については、関連記事「ヒートショック対策×スマート家電の活用法」をご覧ください
自動化の安全面
- こたつ・ヒーター・ストーブなど、発熱する機器は、無人のときに自動でオンにしないことを、基本としてください(一般的な安全面の考え方)
- 機器の説明書に「タイマー用のコンセントに接続しないでください」などの注意がある場合は、それに従う
- 停電からの復帰時に、自動で運転が再開する機器では、意図しない通電が起きる場合があります
試算の限界
- 公式の試算は、特定の条件(外気温6℃・2.2kW・9時間/日など)での数値です。ご自身の家の電気代は、検針票やアプリの使用量で確認してください
- 電気料金の単価は、契約や時期によって異なります
公式ページで確認できなかったこと
- スマートリモコンを使った場合の、実際の節約額(公式の資料には、スマート家電による効果の数値は、書かれていません)
- 最新の電気料金単価での、再計算した節約額
- 暖房以外の機器(加湿器・サーキュレーター)の電気代の目安
よくある質問(FAQ)
Q1. 暖房の設定温度は、20℃にすれば良いのですか?
20℃は、「室温」の目安です。環境省は、「設定温度ではありません」と明記しています。温度計で、実際の室温を確認してください。
Q2. 設定温度を1℃下げると、どのくらい節約できますか?
資源エネルギー庁の試算では、外気温6℃・エアコン2.2kW・1日9時間の条件で、21℃から20℃にした場合、年間約1,650円です。環境省は、設定温度を1℃緩和した場合、暖房時の消費電力量が約10%削減されると見込まれると説明しています(2005年の報告書による)。
Q3. スマートリモコンを入れれば、電気代は下がりますか?
スマートリモコン自体が、電気代を下げるわけではありません。使い方(運転時間・設定温度)を整えやすくする道具です。
Q4. フィルター掃除はどのくらいの頻度ですか?
資源エネルギー庁は、「フィルターを月に1回か2回清掃」と案内しています。
Q5. 暖房器具をスマートプラグで管理しても大丈夫ですか?
機器の定格・説明書の注意を確認してください。発熱する機器を、無人のときに自動でオンにする使い方は、避けることが基本です。
まとめ
- 冬の暖房は、室温20℃が目安。「設定温度」ではなく「室温」
- 公式の試算では、設定温度を1℃下げる・1日1時間短縮する・フィルターを掃除する、で、それぞれ年間約1,650円・約1,260円・約990円(条件付き)
- スマート家電は、温度の見える化・運転時間の管理・消し忘れの防止に使う
- 寒さ・健康と安全を優先する。発熱する機器の自動化は慎重に
参考にした公式情報(2026年10月14日確認)
- 資源エネルギー庁「空調|無理のない省エネ節約」:https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/general/howto/airconditioning/index.html
- 環境省「エアコンの使い方について」:https://www.env.go.jp/earth/ondanka/kateico2tokei/energy/detail/06/
- SwitchBot「プラグミニ」製品ページ:https://www.switchbot.jp/products/switchbot-plug-mini
- SwitchBot「人感センサー」製品ページ:https://www.switchbot.jp/products/switchbot-motion-sensor
